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七瀬葵先生デビュー20周年スペシャルインタビュー 七瀬葵のリアル・ワールド
2013-08-30 17:00:57    作者:COMIDAY

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多魔:昨年幸いに一度お話伺いました。ほぼ同人創作についての話ですが、いろいろ勉強になりました。今回はもっと七瀬先生自身の話を伺っておきたいのですが(笑)…
七瀬:ありがとうございます。


格ゲー

多魔:七瀬先生の世代は、格ゲー黎明期の世代ですね。
七瀬:ほぼ格ゲー全盛期頃だと思います。どこのゲーセンも対戦がとても盛り上がっていました。


多魔:格ゲーを夢中していたとき、「やっばり格ゲー作りたい」という考えはございませんか?
七瀬:ゲーム会社さんは憧れですが、私はアマチュアだったのでメーカーの人たちというのは雲の上の存在で、ゲームを作りたいなんていうのは考え付かず、一生手の届かないことだと思っていました。


多魔:七瀬先生はカプコンよりSNK派ですね。
七瀬:いえ、元々は『スト2パラダイス』というスト2同人誌がきっかけでスカウトされました。どちらのメーカーさんも大好きですよ。
カプコンキャラはチュンリーとモリガンが好きでした。初期は同人誌で男性キャラも良く描いていました。そのころ商業誌でアンソロジー版権物のお仕事の許諾が出るのがSNKさんのゲームが多かったのです。カプコンさんは最初の頃はアンソロジー本はなかなか出なかったようで、しばらくしてから許諾が降りるようになったみたいですね。私もお仕事でもっと描きたかったです。


多魔:この前のインタビューに大槍葦人さんにも聞いたんですけど、彼も最初餓狼伝説の同人マンガを描くことがあるようです。やっばりあの時餓狼伝説という作品の影響は大きかったですか?
七瀬:はい。当時の餓狼伝説MVSカートリッジの取扱説明書にキャラクターのイラストが載っていたのですが、オフィシャルイラストレーターの白井影二先生の絵で、テリーとアンディとジョーがハンバーガーやホットドッグをとても美味しそうにかぶりついてるイラストでした。それを見て日常生活の彼らをもっと見たいと思い、創作意欲が湧きましたね。餓狼伝説はスト2本のあと同人誌を作る予定だったので、アンソロジーのお仕事で描けて嬉しかったです。


多魔:サムスピとの出会いは?
七瀬:餓狼伝説アンソロジーのお仕事をしていた頃、ゲーセンで出ました。お仕事の修羅場中、近くのゲーセンから格ゲーの音が聞こえていて、行きたくてしょうがなかった記憶があります。その時の夏コミにどうしても描きたくてコピー本を作って知り合いのスペースに委託で置いてもらいました。


多魔:その時ナコルルに一目惚れですか?
七瀬:最初見たときはナコルルはそんなにハマっておらず、右京など男性キャラがカッコイイ!と思いました。どのキャラも目つきが鋭くて、世界観にハマりました。一冊目の同人誌は右京の漫画を描いています。ナコルルはほとんど描いていませんでした。


多魔:真サムスピのナコエンディーグ見て七瀬先生が大ショックって、本当のことでしょうか?
七瀬:光になってしまって、消えてしまったのですね。ずっと知らなくて、人から聞いて嘘だと思いました。苦労して見たエンディングだったので、悲しんだ友人が多かったです。


多魔:その分の思いも最終的に創作の動力になりましたね。
七瀬:そうですね。どうしても私の作品の中だけでも、真サムの後、元気に生きているナコルルを描きたくて、同人誌やアンソロジーでも何度かそういうストーリーを書きました。


多魔:今紫ナコはレラとなっていたが、七瀬先生の中の紫ナコの印象とは少しずれてませんか?
七瀬:紫ナコとはずれていると思います。レラは『DARKSIDE』に出てくる3年後の『もう一人の』ナコルルに似ていると思います。実は3年後のナコルルは公式の紫ナコと違って肌の色が白い(トーンをわざと貼らなかった)のです。紫ナコはもっと自由奔放で楽天家です。『もう一人のナコルル』のようにシリアスなキャラとして描かないと思います。今オフィシャルでは紫ナコはレラとは別に居るようですよ。


多魔:巫女好きになったのもその時からのことでしょうか?
七瀬:巫女さんはお仕事でオリジナルイラストとしてリクエストされることが多いですね。たぶんナコルルの影響からだと思います。ナコルルのようなキャラを描いて欲しい、というのがあると思います。


多魔:七瀬先生の中にシャルロットの印象もかなり強いと感じていたが…
七瀬:強い女性キャラはとても好きです。甲冑といえばワールドヒーローズのジャンヌもとても好きでした。


多魔:はじめて格ゲーの仕事を受けたのはサムスピではなくあすか120%ですね。その仕事を受けたきっかけは?
七瀬:『スト2パラダイス』という同人誌を買ってくれた人が会場でスカウトしてくださったのです。アンソロジーのお仕事の後、同じくその人から『あすか』のお仕事を依頼されました。アンソロジーもゲームのお仕事も初期は一つの会社さんからいただいていたのですが、所属というわけではなくずっとフリーです。


多魔:美少女格ゲーの中でも「本格派」(システム的に)ですね。
七瀬:『あすか』は全年齢向けで、女の子キャラばかりですが硬派なゲームです。根強いファンも多いです。


多魔:小和田奈々を巫女と勘違いした人が多いと思いますが、当時はどのような思いを込みましてこのキャラを作ったのでしょうか?
七瀬:大和撫子をイメージしています。薙刀を使う気の強い娘です。黒髪なので一見してナコルルっぽいですが、性格が違いますね。扇子を持ち日本舞踊を舞います。


多魔:巫女じゃないけど、やはりモデルはナコですか?それと、新堂のモデルは竜崎麗香のような気がしましたが…
七瀬:奈々は髪型はナコルルっぽいですが、服は袴をはいています。ナコルルはアイヌですが、奈々は純日本の古風な女性をイメージしています。絵柄は私の絵なので印象はどうしても似てしまいますね。新堂環はお蝶夫人っぽい感じを狙っています。テニス部のキャラです。


多魔:「七瀬先生のナコルルは日本一」ファンから何度も言っていたが、サムスピのゲームキャラデザを直接に参加することはありませんね。
七瀬:そうですね。SNKさんは私にとって大先輩のところですから、一生かかっても手が届かないです。いつか私のイラストレーターとしてのお仕事や、当時のアンソロジーマンガでのお仕事がSNKさんに認められる日がくればいいですね。でもこうしてたくさんの出版社さんや、コミケなどで描かせていただけて、幸せです。


多魔:また格ゲーを作るチャンスがあったら…?
七瀬:ノリノリで骨格の差がはっきり出るようなキャラクターを描き分けたいです。


イラストレーション

多魔:業界入ってからは美少女専門ですか?
七瀬:うーん。業界に入ってから、萌えや美少女ブームになりましたね。その影響はお仕事の依頼にも出ているかもしれません。私は絵の描き方も、明るく可愛く色気やサービス的描写を心がけるようになりました。絵柄も顔の書き分けをしてしまうと、お姉さん顔など人気がいまいちになるキャラが出てしまうので、同じような可愛い顔のキャラを中心にして描くことが多い気がします。


多魔:「Angel Flavor」の表紙絵は画集のために新しく描いたオリジナルキャラですか?
七瀬:そうです。裏表紙を見ると実はコスチュームが少し和風テイストになっています。


多魔:「Angel Flavor」に収録したのは「あすか120%」、「セラフィムコール」と「エンジェルダスト」シリーズの絵ですね。あの時は水彩画いっぱいでして、本当に良かったよ。
七瀬:ありがとうございます。カラーインクはとても時間がかかって、あんまりたくさん描けなかったのです。CGの絵描きさんが増えて業界がスピードアップして行ったので、量産できるようにならなければと思いました。アナログ時代の1冊目の画集が出るまでにデビューから10年くらいかかっています。


多魔:手描き時代では色塗りがセンスと経験が必要と思います。あなたにとって、色塗る時一番難しいことは?
七瀬:アナログは失敗ができないですね。一発で間違えずに色のバランスを取って塗るのが難しかったです。


多魔:「記憶素子G」の娘二人と、「HEAVEN」のヒロインたちは、同じく風と雷ですね。
七瀬:「記憶素子G」のイラストを描いていた時、「もしもオリジナル漫画を描かせてもらえる機会があったらなあ」と思いながらイラストを描きました。当時は漫画の連載ができるなんてただの夢だったのです。


多魔:電撃G’sマガジン99年3月号の表紙で描いた橘うららはS字型姿して、とても誘惑と思います。あなたはどうしてそのような立ち姿を決めたのでしょうか?
七瀬:『セラフィムコール』が近未来の人工島でのお話だったのでちょっとサイバーな感じを小道具で出しています。儚げな表情にしたいと思いました。ポーズは色気を感じるものにしてみました。


多魔:「Angel Flavor」の最後で羅刹ナコ&羅刹リム見つけました。普段あんまり描いてないような気がしますが。
七瀬:これはテレホンカードで修羅ナコ&修羅リムと言うバージョンと、羅刹ナコ&羅刹リムと言う2枚組みのテレカシリーズが計2弾出たときに描かせていただいたイラストです。その当時のリムルルは修羅と羅刹は別キャラではなく同一デザインですが、全く同じ絵で描くわけにも行かなかったので、アレンジバージョンとして描きました。公式ではつり目のリムルルは居ないと思います。


多魔:「エンジェルダスト」の部分はCG作業ですね。そこからCG使い始めたのでしょうか?
七瀬: そうですね、この頃からお仕事が増えました。実はその前に離婚しました。それまで家の方針で作家業が本業にできなかったのですが、漫画連載も始め、イラストのお仕事もどんどん増えていきました。


多魔:「SEVEN COLORS OF THE WIND」の大部は気象精霊記シリーズのイラストですね。やはりあなとにとって、気象精霊記は生涯の中でもとても大切な作品なのでしょうか?
七瀬:イラストがたくさんあるのは、漫画連載と同時期に『気象』シリーズもイラストが月刊の雑誌で連載になったからです。カラーイラストがあっという間に溜まりましたね。なので、画集の絵がほとんど『気象』ばかりになりましたね。お仕事とはそういうものですね~。


多魔:気象精霊記で一番気に入ったキャラはミリィでしょうか?巫女風なキャラですし、「楽画鬼2」でも表紙絵キャラだようですが…
七瀬:ミリィは実はあすか120%の本田飛鳥ちゃんの髪型のようなボブカットのキャラが描きたかったのです。あすかは初のオリジナルキャラクターデザインで思い入れがとてもあります。ミリィの巫女風の服というのは私が指定したわけではなく小説の中でそのような描写が書かれていましたのでたまたまそうなりました。小説の作家さんも当時としては先進的なセンスですよね?!


多魔:七瀬先生がイラストを担当した作品の中で、洋風なファンタジーものが意外と多いです。やっばり西洋ファンタジー風の絵も好きですか?
七瀬:そうですね。RPGのようなイラストは、イラストレーターのお仕事としてはデザインのやりがいがあると思いますね。


多魔:アイシアで珍しくオッサンキャラ描いたのですね。普段美少女キャラ描いた時とは何か違うところがありませんか?
七瀬:元々スト2でザンギエフなどを描いていたので、やっとお仕事で女性キャラ以外も描かせてもらえて嬉しかったです。スト2パラダイスではなぜかブランカやガイルを多く描いています。


多魔:「ツヴァイ!!」は中国では大人気作品で、数多くの新生代七瀬ファンはこの作品に通じて七瀬先生の絵に魅了されました。この仕事を受けた経緯を教えてくださいませんか?
七瀬:パッケージイラストを描いてくださいと言うことでお話をいただきました。キャラクターのデザインはメーカーの方がされています。中国でも私がイラストを描いているのが知られているのですか?初めて知りました。


多魔:個人的な趣味ですが、ガンダムウォーで担当したキャラは誰でしょうか?
七瀬:2回くらいガンダムウオーのヒロインを書いていると思います。ラクスとルナマリアです。


多魔:七瀬先生は美少女だけではなく、気強く姉御キャラと美男子キャラもたまに描いてるんですね。それで七瀬先生の絵柄も実は変化に富んでいると思いますが、そうでしょうか?
七瀬:老若男女、描き分けた絵を描くことが大好きだったのです。あと、美と醜を描き分けたり。ナコルルとともに幻庵を描くのが好きでしたね。


マンガ

多魔:前回「影響を与えた人」を語った時に桂正和先生と高橋留美子先生の名前を挙げましたね。二人の先生の絵柄に一番気に入ったところは?
七瀬:女性キャラクターの明るく可愛いところです。桂正和先生は下着のしわなどエロいところが好きです。


多魔:はじめて描いた餓狼伝説のアンソロジーコミックは、どのような内容を描いたのを教えてくださいませんか?
七瀬:『ジオパークの墓標』というタイトルです。ギースが死んだあと、そこにテーマパークが建ち、テリーやアンディ達はそのオーナーに招待されテーマパークでのつかの間の休日を楽しんでいた。ピエロに扮したバイオ人間たちに襲われ、必殺技で対抗するがそれがギースの死に対する復讐であると知る。復讐を企てたのはジオパークのオーナー。このテーマパーク自体がその企みだった。 最後にオーナーはその生い立ちがギースに育てられた孤児(女性)だったことがわかる。という話です。もちろんこういうキャラクターも設定もオフィシャルにはありません。勝手なストーリーを描かせていただいて感謝しています。


多魔:初期の格ゲーは硬派で筋肉質キャラが圧倒的に多いですね。七瀬先生が筋肉質な男キャラでもうまく描けますのは、その頃いっぱい描いたゆえでしょうか?(笑)
七瀬:実はその以前にアニメーターになりたいと思っていた時期があり、自己流で人体解剖デッサンの本をたくさん模写していたんです。お仕事になってからは女性の絵を描くことが多いので、あまり勉強を生かす機会がありませんが、同人初期の頃は、筋肉キャラを描くのが得意なので良く描いていました。でも美少女絵しかほめてもらえませんでした。筋肉が描けた方がすごいだろうと思っていたのだけど、やはりみんな可愛く綺麗な女性キャラの絵が見たいようですね。


多魔:「NEO GENERATION」などの作品でSNKキャラ夢の共演を実現しました。あの時のあなたはどのような思いを込めて、クロスオーバー作品を作り出したのですか?
七瀬: 私はアンソロジーコミックのお仕事をするときは、『東映マンガ祭り』の映画のようなノリで描きたいと思っていました。本編に無いシチュエーションで主要キャラが勢ぞろいし、場合によっては映画版だけのボスキャラも登場したり、必ず必殺技などの見せ場が各キャラにあって、どのキャラのファンも楽しめるような、そんなシナリオを理想としていました。二次創作ではありますが、自分なりに勝手なポリシーを持ってお話を作っていました。中国の方が私のアンソロジーマンガを読んでいるなんて、感激です!『NEO GENERATION』は真サムのエンディングの後のナコルルが現代のKOFの大会に、ワールドヒーローズのタイムマシンを使って現れる、というネタでしたね。幸せに元の世界に戻っていくナコルルの姿を描きたかったからです。タイムパラドックスネタは大好きです。


多魔:「ダークサイド」の紫ナコはナコの邪念から生まれた独立な存在なのでしょうか?
七瀬: 私の同人誌『DARKSIDE』のオリジナルストーリーですね。ナコルルは自分が消滅する時点で自分と世界に、ある『願い』をかけてしまったためパラレルワールドが発生してしまったと言うストーリーです。3年後に出てきているのは紫ナコルルではなく、ナコルルのもう一つの人格です。紫ナコルルは色が黒いですが、もう一人のナコルルは色が白い(肌にトーンを貼っていない)です。当時(真サムの直後)、レラがまだ出てなかった頃描いたものです。


多魔:「ぷちモン」2巻までは低い頭身で描いたのですが、ギャグ的な雰囲気によく似合うと思います。どうしてその後は絵柄を変えたのでしょうか?
七瀬:最初等身を低くしたのはイラストのお仕事とイメージを変えようと思いました。またイラストのお仕事も別に平行しているので作業に時間がかからないように漫画の絵の方は簡略化しようと試みました。キャラクターは段々成長し、『ぷちモン』の後半はギャグではなく、『ファントム』という謎のキャラとの因縁の戦いが大会の中で行われますので、少しずつ等身も大きくなり少しだけシリアスな絵柄になっています。今後はマンガもイラストのお仕事のように美麗にしたものも描きたいです。


多魔:「エンジェルダスト」のセラフは中性美が溢れる綺麗な人で、シャルロットと似ているところがいくつあると思っています。彼女はシャルロットと同じ、七瀬先生の「憧れ」に近い存在なのでしょうか?
七瀬:私の視点が入っているかどうか自覚はないのですが、以前あかほりさとる先生とお話できたときに『漫画の中に等身大の自分が入っていれば作家として存在感があることだ』とおっしゃっていました。


多魔:「エンジェルダスト ネオ」にSF的な世界観を用いるのは、七瀬先生のアイデアでしょうか?
七瀬:はい、その頃読んでいた『謎解き聖書』という本があって、それに影響を受けています。未来が次の地球に繋がっているというお話を描きたいと思いました。


多魔:最後はハーレムラブコメになったのですが…
七瀬:先方の依頼ですね。私の絵柄がこうだからでしょうか、色気や萌えっぽいのをというリクエストがありました。ハーレムっぽいのは女性の視点では理解できず苦手なのですが、何でも挑戦してみようと思い、がんばりました。まだまだエロさに思い切りが足りないのですね。


多魔:七瀬先生のコマ割りのセンスはとても良いと思います。前から気づきましたけど、七瀬先生のマンガは斜めコマを多用していたようです。それは意識して読者たちに新しい感覚を与えるのでは?
七瀬:ありがとうございます。天然なので、感性で描いています。


多魔:もうひとつ気になったところがありますが、七瀬先生のマンガはキャラの顔がよほど重視しているような気がします。キャラの表情は変化に富んで、クローズアップなどの手法も良く使っていた。やっばり七瀬先生は表情演出が得意なのでしょうか?
七瀬:表情の微妙な描き分けをしている時はとても楽しいです。イラストではなかなか見れない表情を漫画では描くことがあると思います。


多魔:七瀬先生のサムスピ関連マンガ作品の中では常に硬質なアクションシーンがあります。一番印象深いのは「破れぬ夢を引きずって」でのガルフォード対半蔵戦、ギャグっぽいけど迫力もスピード感も出ました。アクションシーンの演出について、ちょっとお話してくださいませんか?
七瀬:評価していただきとても光栄です。私は、戦いやアクションシーンがある少年漫画がいつか描けるようになりたいと思っていました。それは高い理想の夢でした。でも女性ですしいきなりそれを出来ると思って描かせてくれる人はなかなか居ないです。最近は自分で何を目指したらよいか、良くわからなくなっていました。ほめていただき、少し救われました。


多魔:近頃漫画家としての動きを教えてください。
七瀬:近いうち、何とか動き出したいです。お話だけは色々いただいています。水面下で進行中です。


アニメ

多魔:七瀬先生が中学の時からアニメお好きですね。その時はもうアニメの作り手を意識したのでしょうか?
七瀬:中学校の頃はただただミーハーでした。アニメの話を誰かとしたかったです。アニメの作画監督さんの話を、全くわからない人に一方的に話して一人熱くなっていました。高校生の時にアニメーターになると言っていた先輩が居て、お仕事にできる人も居るんだ!と思いました。


多魔:あの時クラスに意気投合する人はいませんか?
七瀬:同じ学年には絵が描ける人が居なかったのです。


多魔:夢戦士ウイングマンのアニメ版はラブコメの要素少し入りすぎてヒーローとしてのカッコ良さは弱化してたと思いますが、七瀬先生はどう思いますか?
七瀬:そうですか?マンガ版後半カッコイイですよ!私のバイブルです。


多魔:あの時は湖川友謙、天野嘉孝(現天野喜孝)、美樹本晴彦など豊かな個性を持つ絵師さんが活躍する時代ですね。その時お好きな絵師さんのお名前を挙げてくださいませんか?
七瀬:美樹本晴彦先生。いのまたむつみ先生。作画監督さんの名前を当時たくさん覚えていたのですが今はすぐに出てきません。


多魔:七瀬先生が以前「アニメーター時代のいのまたむつみさんが好き」とおっしゃったようですが、彼女の絵の一番魅力的なところは?
七瀬:女性キャラも男性キャラも魅力的です。女の子キャラがポップで元気な感じが好きでした。


多魔:七瀬先生がもともと専門学校志願のようですが、どうして最終的に大学進学になったのでしょうか?
七瀬:絵の学校に行くことを反対されたのです。両親の私の絵に対する評価は当時全くありませんでした。


多魔:大学卒業から今のお仕事(イラスレーター、漫画家)始まったのでしょうか?
七瀬:いえ、短大に行きましたが、全く絵に関係ない日々で希望も無くし絵を描くことはしばらくしてやめてしまいました。事務職に就職して、その後結婚してパートで働いていた頃、ゲーセンのらくがきノートがきっかけで絵を描くことをまたはじめました。順風満帆に来れたわけではなく実は割りと紆余曲折しています。長く絵を描く場所が得られなかったのにこうしてまた絵を描くことができるようになれたのは何か意味があると思います。夢に遠いところで過ごしている人が居たら、あきらめないで毎日を気楽に楽しんでくださいと言いたいです。当時はまだインターネットも無かったし、コミケが無かったら今の私は無かっただろうと思います。


多魔:その後はついに、OVA「アスラ斬魔伝」のキャラデザ手掛けましたね。あの時はいったいどのような気持ちでこの仕事を受けたのでしょうか?
七瀬:私はただただ、七瀬葵版の絵のナコルルやガルフォードなどの絵柄の癖をアニメ製作会社さんにお出しし、ブラッシュアップしていただいただけです。ただただ恐れ多いというか、版権元の本物との間で一生懸命私を立ててくださっていたスタッフの方々がいて、その熱意に応えなければと思いました。


多魔:アニメ版のキャラはいつものノリで描いたのでしょうか?
七瀬:そうですね。同人誌のDARKSIDEなどを描いていた頃の絵柄でイメージしていました。


多魔:キャラデザ以外の仕事は一切してませんか?
七瀬:パッケージイラストを描いています。アニメ部分は全てアニメーターさんのお仕事です。


多魔:作品を実際見た感想は?
七瀬:独特の世界観を、版権元の制約のある中、最大限に作品にしていると思いました。


多魔:今振り返ると、何か制作スタッフに言いたいことはありませんか?
七瀬:本当にがんばってくださったと感謝の気持ちがいっぱいです。当時のアニメスタッフの情熱は私の個性をとても大事にしてくださいました。一つのブランドとして大事に扱っていただいたと思います。ストーリー的にはオフィシャルの設定を勝手に変えられない制限の中、難しかったのではと思いました。貴重な機会をありがとうございました。


多魔:セラフィムコールのアニメ版は、七瀬先生が直接関与ではなかったのでしょうか?
七瀬:読者参加企画連載時のイラストとキャラクターデザインをしています。世界観はジーズマガジンの読者参加企画で作られたもので、アニメのシナリオはシナリオライターさんによるものだと思います。イラストレーターのお仕事は、マンガと違うのでどれも一部分だけ担当ですね。


多魔:今ハマっているアニメは?
七瀬:這いよれ!ニャル子さんです。テンポが良くて、可愛くて、色々ぶっ飛んでいて大好きです!


メッセージ

多魔:七瀬先生はもうじきに成都Comidayに来るので、ご期待やご感想と、ファンたちへのメッセージをお願いします!
七瀬:中国の皆さんに名前を覚えていただいて光栄です。当時はこんなことができるようになるとは思いもよりませんでした。今でも、自分の何が評価されたのか良くわからず夢のような気持ちです。私にこのような機会をいただいてありがとうございます!

(2012年取材)