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もっと兵器が描きたい!飯沼俊規さんインタビュー
2013-08-30 13:45:21    作者:COMIDAY

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飯沼俊規(Toshinori Iinuma)
1983年生まれ。ゲーム会社を退職し、フリーでイラストの仕事をしております。イカロス出版『MC☆あくしず』で兵器擬人化イラストを描いたり、ライトノベルの挿絵もしております。角川スニーカー文庫『ストライクウィッチーズ劇場版 還りたい空』、GA文庫『おまえは私の聖剣です』など。
twitter:https://twitter.com/12jigen
HPアドレス:http://12jigen.iaigiri.com/


経歴について
パートA

1、絵を描き始めたのは、いつごろのことですか?

10歳くらいから沢山描くようになりました。それまではドラゴンとか、モンスターばかり描いていました。人間のキャラクターを描くようになったのは、15歳頃からです。いわゆる美少女キャラを意識して描くようになったのは、20歳近くになってからですね。


2、最初からフリーランスですか?
いいえ、最初は会社員でした。遊技機に使用されるキャラクターのデザインや、そのアニメーションを製作しておりました。


3、2007年と2008年のこの二年間はあなたにとって、「腕を鍛える」期間なのでしょうか?
美少女ゲームの彩色をしていた時期の話ですね。はい、当時の自分はモノクロイラストばかり描いていたせいで彩色が物凄く苦手だったので、イラストで仕事をしていくためには、そうした弱点を克服しなくてはならないと考えておりました。現在の彩色の方法は、その時に身についたものです。


4、「夢想灯籠」の仕事を受けた経緯をちょっと教えてください。はじめてこんな重要な役割を担当して、今振り返ると、何かやり残したことはありませんか?
夢想灯籠の仕事を受けた経緯ですが、まず、当時知り合いだったフリーのライターの方に、一緒に美少女ゲームの企画を立ち上げようと誘われた事がきっかけでした。そこでまず自分は、夢想灯籠の原型となる企画のイメージイラストやキャラクターデザインを用意しました。そして企画がゲーム会社に採用されて開発がスタートし、自分は引き続きキャラクターデザインや原画を担当することになりました。やり残したことは無いですね。決して作品の出来に満足している訳ではありませんが、当時の自分の技量と状況で、出来る限りのことはやったつもりです。


5、「星灼のイサナトリ」は飯沼さんが初めて受けたラノベ挿絵の仕事ですが、ご自分もけっこう大樹連司のこの作品を気に入ったようです。つまり「星灼のイサナトリ」から「コンビ結成」ということですね
はい、最近では大樹連司さんが執筆された、GA文庫の「おまえは私の聖剣です。」シリーズでも挿絵を担当させていただいております。彼とは趣味も近いですし、今後も一緒に作品作りをしていきたいですね。


6、「殴女と魔王」で漫画家デビューし、新たな一歩を踏み出して、何かご感想はありませんか?
「殴女」で自分が担当しているのは作画のみで、お話もネームやコマ割も他の方にお任せしておりますので、正直なところ、漫画家デビューという感覚はありません。ですが、チャンスがあれば改めて漫画に挑戦してみたいですね。


7、小林源文先生みたいに軍事マンガ描きたい、と考えたことはありませんか(笑)?
本を読むだけでも精一杯なので、自分にはとても無理そうです(笑)強いて言えば、安彦良和先生のような歴史漫画を描いてみたいと思う時があります。


8、「ストライクウィッチーズ劇場版 還りたい空」挿絵の仕事についてちょっとお話していただけませんか?
丁度会社を退社して間もなく、関係者の方から紹介で、出版社から挿絵のお話をいただきました。挿絵については、既存のファンを中心に読まれる作品である、ということを意識しました。具体的には、読者の方が絵柄で違和感を覚えることが無いよう、キャラクターの表情や体格のバランスには注意しています。その上で、いくつかネタを仕込ませていただきました。
・幼少期の静夏が羽織っている着物は、劇場版公開記念に発売された年賀状イラストが元ネタになっています。
・マリア公女が被っている帽子は、アニメ2期でルッキーニから貰った帽子です。
・坂本美緒に飛行服を着せているのは、魔法力を失い、一般兵と同じ装備する必要があったという解釈によるものです。
また、この飛行服やゴーグルは、イメージモデルの人物が使用していた装備が元ネタとなっています。


パートB

9、同人を始めたきっかけは?

「こみっくパーティー」のマンガを読んで、同人活動を知り、楽しそうだと思ったのがきっかけでした。確か7年前くらい、22歳頃のことだったと記憶しています。


10、サークル名の「12次元」って、何か特殊な意味がありますか?
科学の“11次元超重力理論”の11次元が発想の元です。12という数字には「もう一歩上(あるいは先)を目指して」という、向上心の気持ちを込めています。名前の覚えやすさ、文字入力の簡易性、文字の視認性が良かったので採用しました。なんだか嘘っぽいですけど、本当です(笑)。


11、ストライクウィッチーズ誌を作り始めたのはいつごろですか?
2009年の7月に開催された、ストライクウィッチーズのオンリーイベントにいらん子本を出したのが最初になります。


12、ストライクウィッチーズのファンになった原因、軍事マニアとメカ少女好きですか?
自分はもともと、軍事には興味が無く、そうした知識はほぼ皆無でした。戦車と装甲車の区別もつかず、戦闘機と爆撃機の違いも分かりませんでした。そんな自分がストライクウィッチーズのファンになったきっかけはミリタリー要素ではなく、島田フミカネ先生のイラストのファンだったからなんです。先生が描くメカ少女と、ローレグの女の子が好きだったのです(笑)なお、現在のように軍事系に興味を抱くようになったのは、2010年のアニメ2期が始まる前、同人でオリジナルのウィッチを作る際に、そうした知識が必要になったことがきっかけです。


13、メカ娘の魅力はどこにあると思いますか?
女の子の柔らかさと暖かさ、メカの硬さと冷たさのギャップ。そのアンバランスな組み合わせが魅力的なのではないかと思います。また、可愛い女の子を描くセンス、メカを描くセンス、その両者を組み合わせるセンス、複数の能力が問われるため、絵描きにとっては腕の見せ所ともなりますので、挑戦のし甲斐が有るというのも魅力の一つだと思います。さらに、一言で「メカ娘」と言ってもその方向性は様々で、描き手のセンス(あるいは目的)によって、デザインや表現方法が大きく異なってしまうのが面白いですね。例えば、明貴美加先生の「MS少女」とフミカネ先生の「メカ娘(コナミフィギュアコレクション)」の、両者の方向性の違いようは、個人的には別のジャンルだと考えている程です。


14、いらん子中隊のキャラを描くのは多いですね。
アニメのキャラクターと違って公式のイラストが少なく、弄り甲斐があるからかもしれません(笑


15、その後アンソロジーや小説などの仕事が来たのは、同人でスカウトされたのですか?
はい、人間関係の繋がりという要素も多少はありますが、やはり同人誌が一番決定的なきっかけとなっていると思います。同じ仕事をやらせるのであれば“作品のことを知っている作家”の方がやりやすいでしょうし。


16、ストライクウィッチーズ誌以外、ほかの作品の同人誌を作ったことはありませんか?
はい、その場合はゲーム作品であることが多いです。特に、(ほぼ)同じ開発スタッフが手がけたRPG“セブンスドラゴン”シリーズや、“世界樹の迷宮”シリーズのファンなので、これらの作品で同人誌を作ることが多いですね。


僕の視点から、飯沼さんは…

1、はじめて飯沼さんの絵を見たのは、今思えば「夢想灯籠」です。久遠みたいなものだと思ったけど、違う魅力を持った作品ですね。戦闘シーンも鬼のデザインもかっこ良すぎたので、かなり衝撃受けました。

ありがとうございます。特に鬼のデザインや描写は拘った部分ですので、とても嬉しいです。作風に関しては「久遠の絆」を意識せず、好きに描かせていただきました。


2、その後ピクシブで作品を拝見しました。「うたわれるもの」とか「シグルイ」とか、和風マニアじゃないかと思いました、が、続いて見ると学怖とかアルカナとか次々と発見しました。本当に趣味の広い方ですね飯沼さんは。
基本的に特定のジャンルに対する執着心が無いせいか、自然と趣味が増えてしまう傾向がありますね。好みで言えば、剣と魔法とドラゴン、そして科学の組み合わせという世界観が一番好きです。中々そういう仕事に巡り合えないんですけど(笑


3、最初にツイッターでフォローした時も、第2次Zをやっていましたね。
科学×魔法のファンタジーの次に好きなのが、ロボットですから(笑 


4、やってたけど、ロボットほとんど描いたことありませんね。ロボットよりパワードスーツこそ飯沼さんの美学って感じですね。
パワードスーツは、人体に装着するという制約の中で、デザインやギミックを追及していくのが面白いんです。ロボットを描かないのは、どうせ描くならパワードスーツのほうが面白いから、という程度の理由ですね。


5、軍服穴拭智子のその絵を見た時、てっきり石馬戒厳と勘違いしました(笑)。
お恥ずかしい限りです(汗)それはそれとして、黒髪ロングの軍服は最高だと思います。


6、個人サイトに掲載した景明の絵が、普段なかなか使っていない作風で描いたのですね。線の引き方もBL影も、その狂気にふさわしいと思いますが、実はこういう絵柄も得意なのでしょうか?
得意というより、ラフの段階でこういうタッチで描くことが多いんですよ。ああいう絵は普段は表に出さないんですけど、あの絵に関しては作品にマッチしているし、まぁ良いか、と。


7、なんか飯沼さんの絵風が、違う作品違う対象によって自由に変化することができるようですね。そこはすごかったです。
ありがとうございます。自分が読者だとすれば、どんな絵が一番しっくりくるだろう……と考えて、作品によってある程度変化をつけるようにしています。例えばストライクウィッチーズ関係であれば、なるべく原作(島田フミカネ先生)のイメージに近づけるよう心がけています。


8、J―20を一目見た後すぐ黒髪ロングストレート娘のイメージを浮かんできましたのでしょうか?確かに中国では「成飛秋山澪」とかのあだ名が付けられましたね。
はい、J-20が全身黒くて格好良い機体だったので、そこに自分が好きな黒髪ロングストレート娘を組み合わせたら最高だろう!と思いました。とはいえ「成飛秋山澪」というあだ名のことも知っていたので、秋山澪と被ってしまうのは良くないかな、と思って髪形を短髪にしようと考えていたこともありました。しかしラフを重ねていった結果、結局黒髪ロングストレートが一番じゃないかと思い至り、あのような形になりました。秋山澪のパクリと言われても、構うものか!と(笑)どう言われようと、あれがベストだと思ったのです。


9、飯沼さんが描き下ろしたポル・ポトは中国オタクの間に「覇気満々の独裁者」と評されたのですが、そのエロさも絶妙だと思います。あなたはどのような思いを込めて、この絵を描くのでしょうか?
ありがとうございます。ポル・ポトを女体化するにあたっては、その大虐殺の規模と内容に、衝撃を受けた時の自分の印象を読者に伝えたかったので、可愛さを強調した女体化をするのではなく、彼自身が掲げてきた政策や思想、それを実行して行われた虐殺、その結果の無数の死、そうした「業」や「恐怖」を擬人化する、というコンセプトにして、妖しさ満点の女体化を行うことにしました。そのため、絵全体も不吉な要素や色彩で纏めております。(※1)「髑髏の山」や、「逢魔時」(※2)を連想したバックの夕日を象徴的な要素として入れております。また、彼女の色っぽさや左手を差し伸べているポーズはいわゆる「悪魔の誘い」で、海外に出ていた国民を、言葉巧みに自国に呼び戻したエピソードに由来しています。
(※1)あくまでも日本人の感覚に基づいたものではありますが……
(※2)18時頃。妖怪や幽霊に出会いそうな時間、または著しく不吉な時間のこと。


10、一応同人イベント準備会の人なので、飯沼さんは以前「同人誌で儲ける現象」についてお話したことがあるようですが、あなたは同人誌の儲け主義に対してどういう態度を持っているのでしょうか?
自分は儲け主義に対して、積極的に肯定はしませんが、否定もしません。以下は個人的な意見となりますが--肯定しない理由としては、儲け主義の成功には相応の努力と技術、才覚、労力、時間が必要となるため、普通の人間にはおススメ出来ないからです。生半可な儲け主義はファンを失い、自身の創作意欲を削ぎ、長期的に見れば損失の方が大きく上回ってしまう、悲惨な結果に終わることでしょう。否定しない理由としては、儲け主義の成功には、買い手の需要に応えることが必要不可欠だと考えているからです。つまり、良い同人誌を作り、適正な価格で配布し、ファンを大事にし続けなくてはならないのです。その過程で、採算を度外視したようなスペシャルな作品は生まれないかもしれませんが……


ファンのジョシュアさんからの質問

1、個人サイトに載ったあの「九五式軽走行脚」の絵はとても気に入りましたが、どうして持った武器は37mm戦車砲ではなく九九式軽機関銃ですか?
九五式の脚自体は、ストライクウィッチーズシリーズのプロトタイプである、島田フミカネ先生のメカ娘シリーズのイラストで発表済みだったものを、流用しております。そのイラストで主砲はすでに描かれていたので、違うものを持たせようと思いました。九九式軽機関銃を持たせたのは、銃剣を装着出来る珍しい機関銃だったからです。普通の人間には重すぎて、まともに銃剣として使う事が出来なくても、ウィッチなら槍のように使いこなせるだろうと思ったんです。


2、飯沼さんは巫女風の戦闘服と注連縄が好きだったようですが、魅力的なところを教えていただけませんか?
巫女服と銃器の組み合わせのミスマッチ感と、独特の世界観が色濃く表れている感じが好きです。注連縄は、好きというよりは、一種のギャグというか、ネタ的な意味合いが強いですね。


3、「メカ足の女の子は、オーバーニーの女の子と同じく絶対領域を持っている」という一説もありますが、あなたはどう思いますか?
うーん、考えたことは無かったですね(笑)絶対領域自体にあまり思い入れが無いせいかも知れません。申し訳ございません。


4、WW2兵器の中に、どの国の兵器が一番気に入ったのですか?
この国の兵器が一番、というのは無いですね。みんな異なった面白さや格好良さがあって、そこから一番を絞るのはとても難しいです。


5、飯沼さん、案外冷兵器を描くのも好きですね。
もともとファンタジーが好きな人間なので、キャラクターには色々な武器を持たせてみたくなるんですよね。剣に槍、弓矢に斧、暗器なんかも好きですよ。


6、あなたが描いた半脱ぎ兵器娘の露出度はちょうど良くて、妙に人の心を掴んで、とても素晴らしかったと思います。あなたはどうやってその「見えつ隠れつ」というような感覚を表現したのでしょうか?
ありがとうございます。読者が見た時に、下品だと感じない露出度の限界はどの辺だろうと考えて描いているおかげかも知れません。


7、あなたにとって、島田フミカネ先生はどのような存在なのでしょうか?「はじめての出会い」についてちょっと教えていただけませんか?
恐らく10年近く前になると思うのですが、「ローレグ」やスレンダーな女の子の絵に惹かれて先生の存在を知り、ファンになりました。その後、メカ娘やストライクウィッチーズなどの作品によって、女の子を可愛く見せることの重要性に気付かせてくれた、教範のような存在となりました。


8、機会があれば、銃器デザイナーとかをも萌え娘にしたのはいかがでしょうか(笑)?
その発想は無かった!(笑)でも面白そうですね。自分が知る限り銃の開発者は皆、魅力的なエピソードをを持っていますから。仕事で描く機会があれば、是非描かせていただきたいと思います。


9、また中国の兵器を描くつもりはありませんか?
もちろんです!特にこれからどんどん登場するであろう新兵器を追ってみたいですね。やはり、レンドリースやライセンス生産ではない、一国が独自に開発した兵器というのは、すごく魅力的だと感じます。


メッセージ

1、今後の動きをぜひ教えてください。

当面はイラストを中心に活動していきたいと考えております。ミリタリー系を手がける傍ら、ファンタジーなど、別のジャンルにも挑戦していきたいです。


2、中国の若手作者にメッセージをお願いします。
自分は、1日に絵を描く時間が12時間を超えるようになってから、絵の上達速度がグンと上昇したとという実感があります。どうも、成功するために努力を重ねるというのは万国共通の必勝法のようでして、それは絵とて例外ではないみたいです。皆様もぜひ沢山の絵を描いて、作品を作って、成功も失敗も重ねてゆき、より高みを目指してみてください。なお、絵で仕事をしようと考えている方は色々なものを描ける様になっておくことをおススメいたします。特に銃器やミリタリー系と、可愛い女の子を同時に描ける人間はとても少ないらしいので、狙い目かもしれません(笑)。 


3、中国のファンたちにメッセージをお願いします。
今回、このような場と機会を頂けたことを、大変光栄に思います。正直なところ、自分はまだまだ無名の人間に過ぎませんが、自分のファンだと言ってくださる方々にとって誇れる絵描きになれるよう、実績を重ね、精進してまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。